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LPサイト制作ブログ

2025.4.13

コンバージョン改善のためのKPI設定と効果測定方法について

Webマーケティングやランディングページ(LP)の運用において、コンバージョン改善は最重要課題の一つです。しかし、「ただ改善しよう」とするだけでは効果は見込めません。
そこで必要になるのが、KPI(重要業績評価指標)を設定し、
それをもとに効果を正確に測定するプロセスです。

本記事では、コンバージョンを改善するためのKPI設定のポイントと、
その効果測定方法について、初心者でも理解できるように詳しく解説します。

KPIとは何か?

KPI(Key Performance Indicator)の定義

KPIとは、「目標達成に向けての進捗を数値で把握するための指標」です。

たとえば、「商品購入数を増やす」という目標に対して、

  • 購入ページの訪問数
  • カート投入率
  • ページ滞在時間 などがKPIになります。

KPIは「成果(ゴール)」に対して「プロセス」を数値化するものです。

コンバージョン改善におけるKPIの役割

コンバージョン改善においてKPIを設定することには、次のような意義があります。

✅ 改善すべきポイントを明確にできる
✅ 施策の効果を数値で評価できる
✅ チーム内での共通認識を持ちやすくなる
✅ PDCAをスムーズに回せる

コンバージョン改善に使える主なKPI一覧

KPI名内容目的・改善の方向性
CVR(コンバージョン率)訪問者のうち、成果につながった割合CTAの改善、LP全体の訴求力アップ
CTR(クリック率)広告やリンクのクリック率キャッチコピーやCTAボタンの最適化
直帰率最初の1ページだけで離脱した割合ファーストビューや構成改善
離脱率ページごとの離脱率セクションごとの構成の見直し
滞在時間ページに滞在した平均時間コンテンツの質や読みやすさの向上
スクロール率ユーザーがどこまで読んだか情報の配置、読みやすさの最適化
フォーム入力完了率フォームの完了数 / 開始数入力項目の見直しやUX改善
エラー率フォームエラー発生の頻度入力支援やバリデーション見直し

KPIの設定ステップ

目的(ゴール)を明確にする

最初に、「何を達成したいのか?」を具体的に定めます。

  • 商品の購入数を月に100件にしたい
  • 資料請求数を月300件に増やしたい
  • お問い合わせ率を2% → 4% に改善したい

KGIとKPIを区別する

KGI(Key Goal Indicator):最終的な成果指標
KPI(Key Performance Indicator):その成果に至る途中経過の指標

  • KGI → 資料請求数を月300件に増やす
  • KPI
    • LPのCVRを3%→5%にする
    • セッション数を5,000→6,000に増やす
    • フォーム完了率を70%→85%にする

SMARTな指標を選ぶ

KPIはSMARTの原則で設定すると効果的です。

観点内容
Specific具体的に定義されているか
Measurable数値で測定可能か
Achievable達成可能な範囲か
Relevant目的に関連しているか
Time-bound期限が明確か

KPIの効果測定方法

Googleアナリティクスでの計測

LPやWebサイトのKPI計測にはGoogleアナリティクス(GA4)が必須ツールです。

✅ 「ページビュー」「直帰率」「滞在時間」などの基本指標を取得
✅ イベントトラッキングで「CTAクリック」「フォーム送信」なども計測可能
✅ カスタムディメンションで流入元別のCVRを分析
✅ コンバージョン設定でゴール到達率を自動測定

ヒートマップツールで行動分析

KPIの数値だけでなく、ユーザーの行動を視覚的に把握することも重要です。

✅ スクロール率 → 情報の位置が適切か?
✅ クリックヒートマップ → CTAやナビゲーションの効果を把握
✅ 離脱箇所 → コンテンツの魅力や理解度に課題がないか確認

フォーム分析ツールで離脱原因を特定

フォームの完了率が低い場合、下記の視点で分析します。

✅ どの項目で離脱が多いか(例:電話番号)
✅ 入力エラーが多い項目はどこか
✅ フォームの長さや順序にストレスがないか

実際のKPI活用事例

事例1:LP改善による資料請求数の増加

  • KGI:資料請求数を月100件 → 150件に
  • KPI:
    • セッション数 5,000 → 6,000
    • CVR 2.0% → 2.5%
    • フォーム完了率 60% → 75%
  • 改善施策:
    • ファーストビューのコピーを改善
    • CTAボタンの文言を変更
    • フォームを3ステップから2ステップに簡略化

✅ 結果:資料請求数が月180件に増加(+80%)

事例2:広告からの流入改善とLP最適化

  • KGI:ECサイトの購入件数を月300件に
  • KPI:
    • CTR(広告クリック率)0.8% → 1.2%
    • LPの直帰率 65% → 45%
    • 平均滞在時間 40秒 → 1分30秒
  • 改善施策:
    • 広告文の見直しと画像変更
    • LPの構成を見直し、メリット先出しに
    • ユーザーレビューとFAQセクションを追加

✅ 結果:購入件数が月350件に増加

まとめ

✅ KPIは「目標達成のための中間指標」として重要な役割を担う
✅ KPIの設定には「目的の明確化」「SMARTの原則」が必要
✅ 測定にはGoogleアナリティクスやヒートマップなどのツールを活用
✅ 数値の変化に一喜一憂せず、「なぜそうなったか」を分析することが大切
✅ 改善は一度で終わらず、PDCAを回しながら継続的に取り組む

正しくKPIを設定し、効果測定を丁寧に行うことで、
効率的にコンバージョンを改善することが可能になります。