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LPサイト制作ブログ
2025.4.26
ノーコード vs フルスクラッチ ―― 制作現場が選ぶLP構築ツール最新比較(2025年版)

「速さ」か「自由度」か――もう二者択一の時代ではありません。
2024〜2025年にかけてノーコードは AI と CMS を武器に急成長し、フルスクラッチはフレームワークの高速化とクラウド基盤の成熟で一段と開発体験を洗練させました。
本稿では制作会社のプロジェクト55件(BtoB 34件/D2C 21件)の実績と、最新アップデートを踏まえた比較軸で にわたり解説します。
いま「LP構築」を取り巻く3大トレンド
- AIアシストが当たり前に
- Webflow は 2025 年春に AI Site Builder を正式リリース。キーワードと業種を打ち込むだけで 1 分弱で LP が生成できるようになり、編集画面でもセクション単位で AI が改善提案を返してくれる Webflownocode.mba
- Elementor も 2024 年秋に Elementor AI を拡充し、レイアウト/文案/CSS まで自動生成に対応 Elementor
- ローカライズ&CMS 内蔵
- Framer は 2024 年末のアップデートで Localization API を公開、XLIFF で多言語モジュールを一括管理できる Framer。
- STUDIO は 2025 年 3 月に カラースタイル やコンポーネントバンクを刷新し、企業レベルのデザインシステム運用を視野に入れた Studio.Design。
- フルスクラッチ陣営は“高速 & クラウドネイティブ”へ
- Next.js 14/15 でサーバーアクションと部分プリレンダリングが安定化。Turbopack によりローカル開発更新が 94 % 高速に Next.js by Vercel – The React FrameworkNext.js by Vercel – The React Framework。
- Vercel Ship 2024 以降、Edge Function と分割キャッシュが標準化し、静的+動的のハイブリッド配信が簡単になった Vercel。
評価軸を揃える:7つのチェックポイント
軸 | 具体指標 | 重要度の目安 |
---|---|---|
スピード | 初稿までの工数/修正サイクル | 広告着地 LP は最優先 |
コスト | サブスク費+開発者人件費 | 中長期運用なら TCO で試算 |
表現力 | アニメ・3D・GSAP ほか | ブランド訴求 LP で重要 |
スケーラビリティ | ページ数・多言語・CMS連携 | EC や SaaS で重要 |
パフォーマンス | LCP / INP / CLS | SEO & 広告品質スコア直結 |
運用容易性 | マーケ担当が直接編集できるか | 更新頻度が高い場合必須 |
ロックイン | データ移行・ベンダ依存度 | BtoB 長期プロダクトは要注意 |
ノーコード代表4ツールの長所・短所
Webflow AI(2025)
- 長所
- AI 生成で初稿が秒速。コンポーネントとバリエーション管理が「Shared Libraries」で横展開しやすい。
- Webflow CMS + ロジックワークフローでフォームオートメーションまで完結。
- 短所
- ページ読み込みで JS バンドルが肥大化しがち。ガッツリ GSAP を入れると LCP 悪化を招く。
- 日本語フォント用の可変フォント配信に手間。
Framer Sites
- 長所
- Figma 的 UI でデザイナーがそのまま公開可。Localization API で多言語はボタンひとつ Framer。
- WebGL ベースの 3D マイクロインタラクションがコピペで実装可能。
- 短所
- 独自 CMS はブログ程度なら十分だが、商品点数多い EC は外部ヘッドレス CMS が必要。
STUDIO.jp
- 長所
- 日本語環境に強い。2025 年の カラースタイル でブランドガイドライン管理が楽になった Studio.Design。
- CDN 最適化が自動で、高速化設定がほぼ不要。
- 短所
- 外部 API 連携は Zapier/Make 依存。複雑なワークフローはコード埋め込みが必須。
Elementor(WordPress + Elementor AI)
- 長所
- 既存 WP サイトにドロップイン可能で学習コスト低。
- AI がコピーライティング/画像生成補助までサポート Elementor。
- 短所
- プラグイン競合でクラッシュしやすく、PHP 8.3 互換性の検証が必須。
- ホスティングが共有サーバーだとレスポンスが不安定。
フルスクラッチ代表3スタックの長所・短所
Next.js (14–15) + Vercel
- 長所
- Partial Prerendering と Edge Cache で「静的並みの速さ」と「動的パーソナライズ」を両立。
- Server Actions がフォーム処理を TypeScript 関数1本で完結させ、ロジックをフロントに漏らさない Next.js by Vercel – The React FrameworkNext.js by Vercel – The React Framework。
- 短所
- 初学者にはフォルダ構成と RSC サイクルが難解。
- デプロイ基盤は Vercel/Netlify/Cloudflare Pages に実質ロックイン。
Astro + Cloudflare Workers
- 長所
- Island Architecture で JS を必要最小限に分割、CLS 0.02 以下が容易。
- Markdown + MDX でマーケ担当も記事を管理しやすい。
- 短所
- CMS 機能は外部(Sanity、Contentful)頼み。
- SSG 完全静的のため会員機能は Serverless を組み合わせる必要。
Nuxt 4 (Vue 3) + Nitro Deploy
- 長所
- definePageMeta で SEO タグ管理が直感的。
- Vue コンポーネントの資産が多くアニメ系 LP に強い。
- 短所
- 日本語コミュニティドキュメントが Next.js より少なく、チューニング情報も限定的。
ケース別ベストプラクティス
ケース | ツール選択 | 理由 |
---|---|---|
新規キャンペーンを1週間で回したい | Framer / Webflow | AI+豊富なテンプレで初稿即日。広告連携の AB テストが楽。 |
BtoB SaaS、月次改善を高速化 | Webflow CMS + HubSpot API | ノーコードでコピーを回し、API 経由でスコアリング連携。 |
EC 80SKU・多言語展開 | Next.js + Shopify Hydrogen | スケーラビリティとアプリ連携優先。 |
SEO でロングテールを狙うメディア LP | Astro + Headless CMS | HTML 最小化で Core Web Vitals に強い。 |
官公庁案件でガイドライン遵守必須 | フルスクラッチ (Nuxt) | WCAG 2.2 / JIS X 8341-3 を厳密制御。 |
まとめ:ハイブリッド時代の選び方フローチャート
- 公開までの猶予は?
- 2 週間以内 → ノーコード
- 1 ヶ月〜 → 機能要求次第で分岐
- 運用者がマーケター中心か?
- YES → Webflow / Framer / STUDIO
- NO(開発チーム常駐) → フルスクラッチ
- 動的機能(会員/検索/決済)が必要か?
- YES → Next.js / Nuxt / Astro + Serverless
- NO → ノーコードでも可
- ベンダーロックと可搬性の懸念
- 高い → オープンソースフレームワーク
- 低い → ノーコードも許容
結論
2025 年現在、制作現場の最適解は「プロトタイプ段階はノーコードで高速に検証 → スケール段階でフルスクラッチへ移行」もしくは「Next.js をノーコード CMS (Storyblok / Strapi) と組み合わせるハイブリッド」。
AI とクラウドの進歩で両陣営の境界は薄まりつつあります。
自社の更新頻度・体制・将来計画を見極め、
段階的に投資を重ねることがコンバージョン最適化=ROI 最大化への近道です。