what-are-4p-and-4c4P・4Cとは?戦略設計に欠かせないフレームワークの基本

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2025.6.24

4P・4Cとは?戦略設計に欠かせないフレームワークの基本

はじめに:マーケティングの戦略をどう組み立てるか?

「どうすれば商品が売れるのか?」
「お客様に刺さるアプローチって?」

マーケティングを行う上で、こうした悩みはつきものです。
しかし、やみくもに広告を出したり、SNSで発信したりしても、成果が出るとは限りません。

そこで重要になるのがフレームワーク
中でも基礎中の基礎として知られるのが「4P」と「4C」です。

4Pとは?売る側の視点で考える4つの要素

4Pとは、1960年にアメリカのマーケティング学者ジェローム・マッカーシーが提唱した、
マーケティング戦略の基本モデルです。

「商品をどう売るか?」という売り手目線の4要素で構成されます。

要素名意味内容
Product(製品)何を売るか商品・サービスの品質、特徴、デザイン、ブランドなど
Price(価格)いくらで売るか定価、割引、支払方法など
Place(流通)どこで売るか販売チャネル(実店舗、EC、卸売など)
Promotion(販促)どうやって知ってもらうか広告、PR、キャンペーン、SNSなど

4Pを使った具体例:スキンケアブランドの場合

  • Product(製品):敏感肌向けの無添加化粧水
  • Price(価格):2,980円(中価格帯)
  • Place(流通):ドラッグストアと自社ECサイト
  • Promotion(販促):YouTube広告とInstagramタイアップ投稿

このように、「何を・いくらで・どこで・どう伝えるか」を整理するのが4Pの役割です。

4Cとは?顧客目線で考える4つの価値

4Pが売り手の視点なら、4Cは買い手(顧客)の視点に立ったフレームワークです。

1990年にロバート・ラウターボーンが提唱し、「顧客第一の時代」に適した考え方として広まりました。

要素名意味内容
Customer Value(顧客価値)その商品がどんな価値を提供するか機能的価値・情緒的価値など
Cost(コスト)顧客が負担する全てのコスト金銭的価格+時間・手間・不安など
Convenience(利便性)顧客にとっての買いやすさ入手のしやすさ、使いやすさ
Communication(コミュニケーション)顧客とのやりとり一方的な広告ではなく双方向の対話重視

4Cを使った具体例:定額制フィットネスアプリの場合

  • Customer Value(顧客価値):いつでも自宅で運動できる安心感と習慣化サポート
  • Cost(コスト):月額980円+トレーニング時間(費用対効果が高い)
  • Convenience(利便性):スマホ1つで使える・24時間対応
  • Communication(対話):アプリ内チャットやSNSでのユーザー交流あり

4Pと4Cの違いを比較してみよう

観点4P(売り手視点)4C(買い手視点)
商品Product(製品)Customer Value(顧客価値)
価格Price(価格)Cost(コスト)
流通Place(流通)Convenience(利便性)
宣伝Promotion(販促)Communication(対話)

このように、4Cは「お客様の立場」で4Pを捉え直したものであり、
どちらが正しいというより“補完関係”にあると考えるのが現代的です。

実務での活用法:4Pと4Cを組み合わせて戦略を立てる

実際のビジネスでは、4Pと4Cを両方活用してバランスの取れた戦略を考えるのがベストです。

たとえば…

新商品を出すとき:

  • 4Pで製品・価格・流通・販促を設計
  • その後、4Cで「お客様がどう感じるか?」をチェックする

売上が伸び悩んでいるとき:

  • 4Cで「お客様の不満」や「買いにくさ」を分析
  • それをもとに4Pの戦術を見直す(価格見直し、販路拡大など)

よくある誤解と落とし穴

「4Pだけで十分」ではない

4Pだけに頼っていると、売り手都合の戦略になりがちです。
現代の消費者は情報リテラシーが高く、売り込まれることを嫌う傾向があります。

→ 必ず「お客様の声=4C視点」を取り入れることが大切。

「4Cだけでは戦略が弱い」こともある

逆に4Cだけを重視しすぎると、マーケティング戦略が抽象的・感覚的になりすぎて、
現場での具体的なアクションが描けなくなるリスクがあります。

→ 4Pを使って、戦術レベルに落とし込むことが必要です。

4P・4Cの応用フレームワークも存在する

さらに高度な分析や設計を行いたい場合は、以下のような発展形フレームワークもあります。

  • 7P(サービス業向け):4P+People, Process, Physical Evidence
  • STP分析:Segmentation, Targeting, Positioning
  • カスタマージャーニーマップ:顧客の購買行動を時系列で可視化

これらと組み合わせることで、実践的で成果の出る戦略設計が可能になります。

まとめ:4P・4Cはマーケティングの土台

ポイントまとめ

  • 4P=売るための仕組みを売り手視点で考えるフレームワーク
  • 4C=顧客の満足を買い手視点で設計するフレームワーク
  • 両者は対立ではなく補完関係にある
  • 実務では、4Pで設計→4Cでチェック、またはその逆も有効
  • 自社商品・サービスの見直しや新規施策立案時に必須のツール

4Pと4Cは、マーケティングをはじめるうえでの“言語”のようなものです。
まずは自社商品について4P・4Cで書き出してみることから始めてみましょう。

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