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2025.7.5
ROAS・ROIの違いと使い分けを簡単に理解しよう

広告運用と経営判断に不可欠な「2つの指標」を完全解説!
はじめに:なぜROASとROIが重要なのか?
Web広告やマーケティング施策を評価する際、
よく登場する指標がROAS(ロアス)とROI(アールオーアイ)です。
どちらも「成果を数字で評価する」ための指標ですが、
目的も意味も使い方も異なるため、混同してしまうと施策判断を誤るリスクがあります。
本記事では、マーケティング初心者でもわかるように、
- ROASとは?
- ROIとは?
- それぞれの計算式
- 使い分けの具体例
- 注意すべき落とし穴
を、図解イメージも交えながらわかりやすく解説していきます。
ROASとは?広告費に対する「売上」の指標
ROAS(Return On Advertising Spend)= 広告費に対する売上
ROASは、広告費に対してどれだけ売上を生み出せたかを示す指標です。
計算式
ROAS(%)= 売上 ÷ 広告費 × 100
例
- 広告費:10万円
- 売上:50万円
→ ROAS = 500%
つまり、1万円の広告で5万円の売上を出せたことになります。
ROASの特徴
- 主に広告運用の即時評価に使う
- 数字が大きいほど「費用対効果が高い」とされる
- 利益ではなく売上ベースの指標
- Google広告、Meta広告などで頻出
目安と基準値
- 300%以上:高パフォーマンス(利益が出やすい)
- 100%以下:赤字の可能性が高い
※ただし、粗利率や事業構造によって基準は変動します。
ROIとは?投資に対する「利益」の指標
ROI(Return On Investment)= 投資全体に対する利益
ROIは、かけたコスト全体に対してどれだけ利益を生み出せたかを示す指標です。
計算式
ROI(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
※利益 = 売上 − 原価 − 広告費 − その他コスト
例
- 広告費:10万円
- 商品原価:20万円
- 売上:50万円
→ 利益 = 50万 − 20万 − 10万 = 20万
→ ROI = 20万 ÷ 30万 × 100 = 約66.7%
ROIの特徴
- 投資全体(人件費・制作費含む)に対する利益性を評価
- 経営や事業判断のKPIに使われることが多い
- 長期的視点での費用対効果分析に適する
ROASとROIの違いを整理しよう
指標 | ROAS | ROI |
---|---|---|
意味 | 売上÷広告費 | 利益÷総投資額 |
視点 | 広告視点(短期) | 経営視点(中長期) |
利益の考慮 | しない(売上ベース) | する(利益ベース) |
使いどころ | 広告運用の評価 | 事業の採算性評価 |
よく使う場面 | Google広告、SNS広告分析 | CFOや経営会議での収支評価 |
両者をどう使い分けるべきか?
広告運用担当者
→ ROASを重視して「今月の広告は費用対効果が良かったか?」を判断。
→ ただし、ROIの視点で見ると赤字になるケースもあるため注意!
マーケティング責任者/経営者
→ ROIを重視し、「このキャンペーンで利益は出たか?」「全体的に見て投資するべきか?」を判断。
→ ROASが高くても、原価が高い商品だとROIがマイナスになることもある。
両方をバランスよく使う
- 「今月の広告運用」:ROASでチェック
- 「事業戦略や投資判断」:ROIでチェック
このように、短期評価はROAS、長期的評価はROIと使い分けるのが基本です。
ROASだけを見て失敗した事例
失敗例:ROAS500%でも赤字だったEC事業
- 広告費:20万円
- 売上:100万円(ROAS 500%)
- 商品原価:80万円
→ 利益:100万 − 80万 − 20万 = 0円(ROI 0%)
このように、ROASが良く見えても利益が出ていない場合があります。
ビジネスの「持続可能性」を見極めるためにも、ROIと併用して判断しましょう。
注意すべき落とし穴とよくある誤解
「ROASが良ければOK」は危険
売上だけでなく原価や間接コストも考慮しましょう。
ROIが低い=悪ではない
ブランディング目的や新規顧客開拓では短期ROIがマイナスでも、
LTVを加味すれば成功というケースもあります。
実践Tips:ExcelやGoogleスプレッドシートで計算してみよう
ROASの自動計算式(スプレッドシート用)
コピーする編集する=(売上セル)/(広告費セル)*100
ROIの自動計算式
コピーする編集する=(売上 - 原価 - 広告費 - 他コスト)/(投資合計)*100
指標をシートで管理することで、施策単位・チャネル別に収益性を可視化できます。
まとめ:ROASとROIは「短期」と「長期」の両輪
- ROASは広告の売上効率
- ROIは全体の利益効率
数字を見て一喜一憂するのではなく、
「その指標が何を意味しているのか?」を理解した上で使い分けることが重要です。