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2025.7.21

LTVを最大化するためのカスタマージャーニー設計術

企業が持続的に成長していくためには、「一度きりの購入」ではなく、
「顧客との長期的な関係構築」が鍵になります。その中核となるのがLTV(顧客生涯価値)の
最大化です。そして、LTVを高める上で欠かせないのが、「カスタマージャーニー」の設計です。

本記事では、LTVとは何か、なぜカスタマージャーニーが重要なのかを整理したうえで、
具体的な設計ステップや成功事例を交えて「LTVを最大化するカスタマージャーニー設計術」
について解説します。

そもそもLTVとは?

LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)とは、ある顧客が企業との関係を続ける中で、
どれだけの利益をもたらしてくれるかを数値化した指標です。

【基本式】

nginxコピーする編集するLTV = 平均購入単価 × 購入頻度 × 継続期間

LTVが高いということは、「単価が高く」「頻度が多く」「長期的なリピートがある」
という理想的な顧客を獲得できていることを意味します。

なぜLTVを重視すべきなのか?

マーケティング業界では、以下のような法則が知られています。

「新規顧客の獲得コストは、既存顧客の維持コストの5倍」

つまり、LTVを最大化し既存顧客を定着・育成することは、広告費などのコストを抑えつつ、
売上を安定的に積み上げる最も効率的な施策なのです。

カスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知り、購入し、
継続的に利用していくまでの「心理的・行動的なプロセス」を時系列で可視化したものです。

一般的なカスタマージャーニーの例

  1. 認知(知る)
  2. 興味(興味を持つ)
  3. 比較(他社と比較・検討)
  4. 購入(決定し、購入)
  5. 利用・体験(サービスを体験)
  6. 継続・ロイヤル化(リピートやファン化)

この各フェーズにおいて、顧客が「どんな不安を感じ、何を求めているか」を把握し、
適切な情報提供と価値体験を設計していくことがLTVの最大化につながります。

カスタマージャーニー設計の5ステップ

ステップ①:ペルソナを設定する

カスタマージャーニーの出発点は「誰に向けたものか」を明確にすることです。年齢、職業、課題、価値観、ライフスタイルなど、具体的な顧客像(ペルソナ)を設定しましょう。

例:30代女性/共働き/時短で健康的な食生活を実現したい主婦

ステップ②:各タッチポイントを洗い出す

SNS、Web広告、LP、メルマガ、LINE、サポート窓口など、顧客が接触する全てのチャネルを一覧化。フェーズごとにどのチャネルを通じて何を届けるべきかを検討します。

ステップ③:顧客の感情と課題を整理する

フェーズごとに「顧客が感じていること」「不安や疑問」「期待していること」を文章で明文化します。特に「不安」「疑念」「満足」に注目しましょう。

ステップ④:最適なコンテンツと施策を設計する

感情・課題に合わせて、必要な情報やコンテンツ、サービス設計を行います。

  • 認知:SNS動画、インフルエンサー投稿
  • 興味:お役立ち記事、無料サンプル、ホワイトペーパー
  • 比較:FAQ、口コミ、事例インタビュー
  • 購入:クーポン、限定特典
  • 継続:メルマガ、アップセル提案、誕生日クーポン

ステップ⑤:指標を設定して継続改善

各フェーズごとにKPIを設定しましょう。例:

  • 認知:リーチ数、動画再生数
  • 比較:資料請求数、サイト滞在時間
  • 継続:リピート率、解約率

これにより、どのフェーズにボトルネックがあるのか、何を改善すべきかが明確になります。

LTV向上につながる実践ポイント

サブスクリプション×ジャーニー

定期購入や月額制サービスでは、初回購入以降の体験が極めて重要です。
オンボーディング(最初の数日~数週間)での体験設計がLTVの
9割を決めるといっても過言ではありません。

離脱フェーズにこそ着目する

解約・離脱のタイミングでこそ、アンケート、リテンションオファー、
チャットサポートなどの介入が有効です。

CRMと連携したパーソナライズ

購買履歴やアクセス傾向に基づいたメールやプッシュ通知を出すことで、
再来訪やアップセルの可能性が高まります。

成功事例:健康食品ECのLTV向上

ある健康食品ECサイトでは、カスタマージャーニーを見直した結果、LTVが1.7倍に向上しました。

  • 初回購入後、14日後に「効果実感の声」メールを送信
  • 30日後にパーソナルアドバイザーからLINEメッセージ
  • 60日目に誕生日特典+サブスク移行のご案内

顧客との信頼関係が築かれ、解約率が30%改善されたといいます。

まとめ

LTVを最大化するためには、単に広告を打つだけでは不十分です。「顧客はどんな体験をして、
どこで満足し、どこで迷っているのか」を丁寧に可視化し、
最適な情報とサービスをタイミングよく届けることが重要です。

カスタマージャーニーの設計とは、まさにその“地図”を描く作業。マーケターだけでなく、
営業、CS、商品開発チームも巻き込んで、顧客視点に立った旅の設計図をつくりましょう。

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