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2025.8.4
初心者が陥りやすい数値の誤解とその対策とは?【データで失敗しないための基礎知識】

Webマーケティングや広告運用、SNSの成果分析など、
現代のビジネスは「数値」によって判断されることが増えてきました。
しかし、数値を読み間違えると、逆に間違った判断をしてしまうことも。
特に初心者は、見かけの数字だけで判断しがちで、
施策の軌道修正や成果評価に誤りが生じるケースが少なくありません。
この記事では、Webやマーケティングの現場でありがちな“数値の誤解”とその対策”について、
具体例を交えて解説していきます。
なぜ数値に惑わされてしまうのか?
数値は「一見、客観的」に見えるから
数字は論理的で正しいと思われがちですが、「何を測っているか」や
「どう集めたか」によって意味が変わるため、必ずしも“真実”とは限りません。
例
- 「PVが10,000超え!」→ でも直帰率95%、CVゼロでは成果とは言えない
- 「CPAが3,000円で安い!」→ CVの質が悪くて売上ゼロなら非効率
全体像が見えないまま部分だけ見るから
初心者は、1つの数値(例:クリック数)だけを見て良し悪しを判断してしまいがち。
しかし、数値は必ず“前後関係”や“他の指標とのバランス”を見て評価すべきです。
よくある「数値の誤解」6選とその対策
誤解①:PVが多ければ成功している
解説
PV(ページビュー)は「ページが何回見られたか」ですが、
それだけではユーザーの満足度や成果にはつながりません。
よくある失敗
- SNSで拡散されたが滞在時間が短くCVなし
- タイトルで釣ってすぐ離脱されている
対策
PVとセットで以下も見るべき
- 滞在時間
- 直帰率
- CVR(コンバージョン率)
誤解②:直帰率が高い=悪いサイト
解説
直帰率は「1ページだけ見て離れた割合」ですが、コンテンツの目的によっては高くても問題なしです。
例
- ブログ記事:情報収集が目的 → 1ページで満足して離脱もOK
- LP(ランディングページ):高いと成果につながらない
対策
- コンテンツの目的を明確にする
- CTA(ボタンやリンク)の導線が機能しているか確認
誤解③:CTRが高い=広告が成功している
解説
CTR(クリック率)は「表示されたうち、どれだけクリックされたか」。
しかしCTRが高くても、CV(コンバージョン)につながらなければ無意味です。
対策
- CTRとCPAをセットで分析
- CV後の質(LTVや解約率)もチェック
誤解④:CPAが低い=効率が良い
解説
CPA(1件あたりの成果獲得コスト)が低くても、CVの質が悪ければ意味がない。
例
- 安価な広告で多くの資料請求獲得
- でも営業接触後に離脱ばかり → 無駄コスト
対策
- 有効リード率、成約率、LTVなどの“その後”の数値を重視
- 「獲得単価」だけでなく「利益率」まで見る癖をつける
誤解⑤:数値は“そのまま”比較していい
解説
期間・チャネル・デバイス・ターゲットが違えば、同じ指標でも意味が変わる。
失敗例
- 昨月はイベント開催でCV多かった → 今月減っていても“悪化”とは限らない
- FacebookとGoogle広告でCVRを直接比較 → ターゲット層が違う
対策
- 条件を揃えて比較する(期間/媒体/ターゲット)
- 変化率(前年比・前月比)で見る
誤解⑥:CV数が多い=売れている
解説
コンバージョンの定義が曖昧なまま数を追うと、売上や利益にはつながらない場合もあります。
対策
- CVの定義をしっかり持つ(資料請求/予約完了/購入など)
- CV後のKPI(商談率・契約率・LTV)も見る
数値分析を正しく行うための3ステップ
ステップ①:目的を明確にする
「この数字は何のために見るのか?」を明らかにしないと、数字だけが独り歩きします。
目的例
- 認知を広げたい → リーチ・IMP・新規UU
- 売上を伸ばしたい → CV数・CPA・LTV
ステップ②:指標の組み合わせで見る
1つの数値では判断せず、関連する複数の数値とセットで見るようにします。
主指標 | 関連指標 |
---|---|
PV | 滞在時間、CVR |
CTR | CVR、CPA |
CV数 | 有効リード率、成約率、LTV |
直帰率 | CTAのクリック率、滞在時間 |
ステップ③:仮説と改善アクションをセットにする
数字は“見て終わり”ではなく、原因を考えて、施策につなげることが大事です。
例
- CVRが低い → LPが長すぎ?フォームが複雑?
- 直帰率が高い → ページが期待と違う?
→ 仮説 → 改善 →再計測のサイクルを回す。
数値の理解に役立つツールとおすすめ習慣
活用ツール
ツール | 主な用途 |
---|---|
Google Analytics(GA4) | サイト全体の指標を確認 |
Google Search Console | 検索流入の分析 |
Looker Studio | 複数指標の可視化ダッシュボード |
SNSインサイト | 投稿のリーチ、保存数、CV確認 |
習慣にしたいこと
- 週1回、指標を3つだけでも見る習慣をつける
- チーム内で「数字の見方」勉強会を開く
- 改善提案を“データ根拠付き”で出す癖をつける
まとめ:数字は“判断材料”であって“結論”ではない
数字は客観的な事実を伝えてくれる強力なツールです。
でも、それをどう解釈し、どう活かすかは“人間の思考”次第。
- 数字だけで決めない
- 数字の背景にある行動や心理を読み解く
- 組み合わせて多角的に見る
この3つを意識すれば、数字に振り回される側から、数字を“味方にする”側に立てます。
今日からできる3つのアクション
- 見ている数値に「目的」があるか確認する
- 指標を単体ではなく、セットで見る癖をつける
- 数字の裏にある“ユーザーの行動”を考える