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株式会社REPRESENT(レプリゼント)ブログLTV改善に効いた“オンボーディング施策”5選:実例から学ぶ
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2025.8.17
LTV改善に効いた“オンボーディング施策”5選:実例から学ぶ

なぜオンボーディングがLTVに直結するのか
マーケティングやカスタマーサクセスの現場で頻繁に耳にする
「LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)」。
この数値を伸ばすためには、既存顧客との長期的な関係構築が不可欠です。
そして、その関係のスタート地点にあるのが「オンボーディング」です。
オンボーディングとは、ユーザーが商品やサービスを使い始めた初期段階で、
スムーズに価値を感じられるように支援するプロセスのこと。
ここで良い体験を提供できるかどうかで、その後の利用継続率や購入頻度、
ひいてはLTVが大きく変わります。
あるSaaS企業の調査では、初月でサービスの価値を実感したユーザーは、
そうでないユーザーに比べて1年後の継続率が約2倍、LTVは1.5倍以上という結果が出ています。
つまり、オンボーディングの質はLTVを決定づける重要要素なのです。
事例で学ぶ!LTV改善に成功した5つのオンボーディング施策
ここからは、実際の企業事例を交えながら、
LTV改善に効果があった5つのオンボーディング施策を紹介します。
パーソナライズされた初回チュートリアル
事例A:SaaS型プロジェクト管理ツール
- 課題:全ユーザーに同じチュートリアルを提供していたため、
自分の業務に関係ない機能説明が続き、離脱率が高かった。 - 施策
- サインアップ直後に3問程度のミニアンケートを実施し、利用目的や業務タイプを把握。
- 回答結果に基づき、ダッシュボードの初期設定とチュートリアル内容を自動で切り替え。
- 成果:初回利用から3日以内の継続率が30%アップし、LTVは約1.4倍に成長。
ポイント
パーソナライズの鍵は、初期アンケートや行動データを活用し、
ユーザーごとに「最短で価値を体験できる導線」をつくること。
導入初期の伴走型サポート
事例B:BtoB向け業務支援サービス
- 課題:契約後の活用が進まず、初年度で解約する企業が多かった。
- 施策
- 契約後30日間は専任カスタマーサクセス担当をアサイン。
- 週1回のオンライン面談で課題ヒアリングと設定サポートを実施。
- 成果:チャーン率が20%低下し、1年後のLTVが25%増加。
ポイント
BtoBでは「導入が完了してからがスタート」。人による伴走サポートは工数がかかるが、
高額サービスや競合切り替えリスクが高い場合は特に有効。
小さな成功体験の早期提供
事例C:フィットネスアプリ
- 課題:ダウンロード後1週間以内の利用停止率が高く、課金継続まで至らないケースが多かった。
- 施策:
- 初週で達成できる小さなゴール(例:3日連続で運動、1回のワークアウト完了)を設定。
- 達成時にバッジやメッセージで称賛し、次のステップへ誘導。
- 成果:アクティブ率が2倍に、継続課金率も大幅改善。
ポイント
人は「達成感」を感じると次の行動に移りやすくなる。早期にポジティブな感情を体験させる設計が、LTV向上のきっかけになる。
オンボーディングメールのシナリオ設計
事例D:ECサイト(リピート率強化施策)
- 課題:初回購入ユーザーの半数以上が再購入せず離脱。
- 施策
- 初回購入後すぐに「商品活用ガイド」や「関連商品の提案」メールを送信。
- 1週間後に使い心地の確認メール+次回購入クーポンを配布。
- 成果:リピート購入率が35%向上、LTVは20%以上改善。
ポイント:
メールは売り込み一辺倒ではなく、活用支援→共感→提案という順序で関係構築を行うこと。
ユーザー同士のコミュニティ活用
事例E:教育系サブスクリプション
- 課題:学習意欲の低下による中途解約が多かった。
- 施策:
- オンラインコミュニティを立ち上げ、学習進捗や成果を共有できる環境を提供。
- 講師や上級者がアドバイスを行い、モチベーションを維持。
- 成果:解約率が半減し、紹介経由の新規ユーザーが増加。
ポイント
コミュニティは「孤立感の解消」と「エンゲージメント向上」に直結。
SNSやチャットツールを活用し、低コストで構築可能。
オンボーディング施策実行のポイント
- カスタマージャーニーの可視化
- ユーザーが初めて接触してから価値を感じるまでの流れを明確にする。
- 離脱ポイントの特定
- アナリティクスや行動ログを分析し、どこで離脱が起きているかを把握。
- 継続的な改善サイクル
- 施策は一度で終わらせず、A/Bテストやフィードバックで最適化。
まとめ
- オンボーディングは「機能説明」ではなく、ユーザーが早く価値を実感するための体験設計。
- 初期段階で成功体験を積ませることが、LTVを伸ばす最大の近道。
- 今回の5つの事例は業界やビジネスモデルが異なっても応用可能。
「最初の1週間」をどうデザインするかが、LTV改善の成否を分けます。
ぜひ、あなたのサービスにも取り入れてみてください。