why-cant-i-stick-to-my-decisionなぜ決めたはずのことを守れないのか?それは「意志が弱い」からではない

ブログ

2025.12.19

なぜ決めたはずのことを守れないのか?それは「意志が弱い」からではない

「決めたのに、できなかった」経験は誰にでもある

・毎日勉強すると決めたのに続かなかった
・早起きすると決めたのに三日で終わった
・今日はこれをやると決めたのに手をつけられなかった

こうした経験が重なると、人はこう思いがちです。

「自分は意志が弱い」
「決めても守れないダメな人間だ」

ですが、最初に断言します。

決めたことを守れないのは、あなたの性格の問題ではありません。

むしろそれは、
人間の脳の仕組みから見て“とても自然なこと”なのです。

この記事では、

  • なぜ人は決めたことを守れないのか
  • 守れない人と守れる人の決定的な違い
  • 今日から変えられる「守れる設計」

を、心理学と行動科学の視点で解説します。

「決める」と「実行する」はまったく別の能力

多くの人が勘違いしているのが、この点です。

決められる人 = 実行できる人

これは正しくありません。

実際には

  • 決める力:頭で考える力
  • 守る力:環境・仕組み・習慣の力

この2つは、まったく別物です。

どれだけ強く決めても、
実行を支える仕組みがなければ、行動は続きません。

脳は「未来の決意」を信用していない

ここで重要な事実があります。

人の脳は、
過去の自分が立てた決意を“他人事”として扱う
という性質を持っています。

たとえば、

  • 昨日の夜に立てた決意
  • やる気が高いときに決めた目標

これらは、
翌日の疲れた脳にとっては
「知らない人の約束」に近い。

だから、

「決めたはずなのに、やる気が出ない」

という状態が起こります。

これは裏切りではなく、脳の仕様です。

決めたことを守れない最大の原因は「決断疲れ」

心理学には
決断疲れ(Decision Fatigue)
という概念があります。

人は1日の中で、

  • 何を着るか
  • 何を食べるか
  • 何からやるか

と、無数の判断をしています。

判断を重ねるほど、
脳は疲れ、

  • 面倒なことを避ける
  • 楽な選択をする
  • 決めたことを後回しにする

という行動を取りやすくなります。

つまり、

守れないのは「決めたことが悪い」のではなく、
守る頃には脳が疲れているだけ

というケースがほとんどです。

「やる気があるとき」に決めたルールは守れない

よくある失敗パターンがこれです。

  • やる気MAXのときに
  • 理想的な行動計画を立て
  • 疲れているときの自分を想定していない

この場合、
決めたことは「守れなくて当然」です。

なぜなら、
決めた自分と、実行する自分の状態が違いすぎるから。

人は、

  • 元気な自分
  • 疲れている自分
  • 落ち込んでいる自分

を、同一人物として扱いがちですが、行動力はまったく別物です。

守れる人は「決意」ではなく「設計」をしている

では、決めたことを守れる人は何が違うのか。

答えはシンプルです。

守れる人は、意志に頼っていない

彼らは、

  • 守れなかった自分を責めず
  • 守れる状況を先に作り
  • 判断しなくても動けるようにしている

つまり、決意ではなく“仕組み”で守っているのです。

決めたことを守れなくする「よくあるNG設計」

ここで、守れない原因になりやすい設計を整理します。

NG①:量が多すぎる

「毎日30分」「毎日全部」
→ 疲れた日は破綻する

NG②:例外を想定していない

忙しい日・体調不良の日のルールがない

NG③:毎回判断が必要

「今日はやる?やらない?」を毎日考える

NG④:守れなかったときの対応がない

一度崩れると、そのまま放置

決めたことを守れるようになる設計ステップ

ここからは、今日から変えられる具体的な方法です。

ステップ①:「守る」ではなく「戻れる」前提にする

完璧に守ろうとしない。

  • 崩れてOK
  • 戻れればOK

この前提があるだけで、再開率が大きく変わります。

ステップ②:最低ラインを決める

守れない原因の多くは「ゼロか100か」。

  • 1分
  • 1行
  • 開くだけ

これを決めておくと、「守れなかった」という状態自体が減ります。

ステップ③:判断を減らす

  • 時間で固定
  • 内容を固定
  • 選択肢を消す

判断がなければ、守れない理由も消えます。

ステップ④:守れなかった日のルールを決める

  • 次の日は通常量に戻す
  • 取り戻そうとしない
  • 自分を責めない

これがあると、習慣は切れません。

守れない自分を責めるほど、守れなくなる

最後に、いちばん大切なことです。

決めたことを守れなかったときに、

  • 自分を責める
  • 意志の弱さだと決めつける

これをやるほど、
次はさらに守れなくなります。

なぜなら、行動と一緒に「嫌な感情」が結びつくから。

守れなかったときほど必要なのは、反省ではなく、設計の修正です。

まとめ:守れないのは意志の問題じゃない

最後にまとめます。

  • 決める力と守る力は別
  • 脳は未来の決意を信用しない
  • 決断疲れで守れなくなる
  • 守れる人は意志を使っていない
  • 設計を変えれば、誰でも守れるようになる

キャッチコピー

決めたことを守れないのは、あなたが弱いからじゃない。
「守れない設計」だっただけ。

#決めたことが守れない #行動できない理由 #先延ばし #行動心理学 #習慣化 #自己管理 #意志力 #生産性向上 #学習効率