how-to-get-started-with-data-driven-marketing-what-is-the-strategy-that-uses-numbers-to-get-resultsデータドリブンなマーケティング運用の始め方:数字を武器に成果を出す戦略とは?

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2025.7.28

データドリブンなマーケティング運用の始め方:数字を武器に成果を出す戦略とは?

「なんとなく効果がありそう」で判断していませんか?
現代のマーケティングでは、勘や経験よりも“データ”が意思決定の核となっています。

とはいえ、「データドリブンって難しそう」「ツールが多すぎて何から始めれば…」
という声も少なくありません。

この記事では、これからデータドリブンマーケティングを導入・実践したい企業や
マーケターに向けて、基礎からステップごとに解説します。

データドリブンマーケティングとは?

定義

データドリブン(Data Driven)とは、「データを根拠に意思決定を行う」考え方。
マーケティングにおいては、アクセス解析、購買履歴、広告データ、SNS反応などを活用し、
定量的な根拠に基づいて戦略や施策を立案・実行することを意味します。

なぜ今、注目されているのか?

  • Cookie規制により、ファーストパーティデータの価値が急上昇
  • 広告費の最適化ニーズ
  • 個別最適化(パーソナライズ)の重要性
  • AIやBIツールの進化により、活用しやすくなった

データドリブン運用で得られる3つのメリット

① 判断の精度が上がる

「どの広告が効いているか」「どのコンテンツがCVに寄与しているか」など、
感覚に頼らず正確な判断が可能に。

② 無駄な施策が減る

数字で効果を測るため、「やって終わり」「続ける理由がない」施策が可視化され、
費用対効果が高まる。

③ チームでの共通認識がとれる

KPIや指標が共有されていれば、チーム全体が同じ目的に向かって動きやすくなる

データドリブンマーケティング運用の始め方【7ステップ】

ステップ①:目的を明確にする

まず「何のためにデータを使うのか」を定義しましょう。

  • 広告の費用対効果を改善したい
  • 顧客離脱の原因を知りたい
  • LTVを高めたい
  • コンテンツの反応率を測りたい

「KGI(最終目標)」と「KPI(中間指標)」を設定しておくと、判断の軸がぶれません。

ステップ②:活用可能なデータを洗い出す

以下のような社内データが使えるかを棚卸ししましょう。

データ種別具体例
ウェブ解析Google Analytics、GA4、ヒートマップ、ページビュー、滞在時間
広告データGoogle Ads、Meta広告のCPC、CTR、CVR、ROASなど
CRMデータ顧客属性、購買履歴、LTV、チャーン率、問い合わせ履歴
SNSデータいいね数、リーチ数、保存数、コメント分析など
アンケート満足度、NPS、理由付きの自由回答

ステップ③:KPI設計をする

データを収集するだけでは意味がありません。「何を見て、どう判断するのか」が重要です。

KPIの例

  • LPのコンバージョン率(CVR)を3%→5%に改善
  • 顧客の平均LTVを1.2倍にする
  • 直帰率を30%以下に抑える
  • SNSのエンゲージメント率を2倍にする

KPIは、「目的に直結する数値」にするのがポイントです。

ステップ④:ツールを整備する

初心者でも導入しやすいおすすめツール:

目的ツール例
ウェブ解析GA4(Google Analytics 4)、Clarity、Hotjar
ダッシュボード可視化Looker Studio、Tableau、Power BI
CRM・メール連携HubSpot、Salesforce、KARTE、Kintone
MA(自動化)Marketo、b→dash、List Finder
SNS管理SocialDog、Hootsuite、Postoplan

※無料から始められるものも多いため、まずは1つに絞って運用するのがおすすめ。

ステップ⑤:ダッシュボードを作成する

Excelやスプレッドシートでの手動集計も可能ですが、Looker StudioやTableauを使えば、
リアルタイムで自動更新される可視化が可能です。

可視化のコツ

  • 「誰が」「いつ」「何のために」見るのかを明確に
  • 上位5コンテンツ・地域別CV・流入元別など、ストーリー性を意識
  • シンプルに1画面で完結する構成に

ステップ⑥:仮説を立てて小さくテスト

データを見たら、必ずアクションに繋げましょう。

  • 離脱率の高いページがある → CTA配置を変えてみる
  • モバイルからのCVが少ない → モバイル最適化を実施
  • メルマガの開封率が下がっている → タイトルA/Bテストを実行

データ→仮説→テスト→改善、のPDCAが基本サイクルです。

ステップ⑦:定例でレビューし、改善を継続する

週次・月次などで「データレビュー会」を設けると、チーム全体の意識も高まります。

見るべきポイント

  • 予測と実績の差(差異分析)
  • KPI達成度
  • 次のアクション案

ここで出たアイデアを次回の施策に反映すれば、データ活用が「使い捨て」にならず継続できます。

よくある失敗とその対策

失敗パターン対策
データが多すぎて混乱見る指標を3つ程度に絞る。シンプルなKPIを設定
データが社内に分散GoogleスプレッドシートやBIで一元管理する体制を構築
数字は見ているがアクションにつながらない定例で改善提案まで行うルールを設ける
ツールに投資しすぎる無料・トライアルからスタートし、小さく始めて評価

まとめ:小さなデータ活用から“成果”が生まれる

データドリブンな運用は、最初から完璧にやる必要はありません。むしろ、
「小さな成果を積み重ねて、意思決定の質を上げていくこと」が重要です。

最後に、まず実践すべき3ステップをおさらいします。

  1. 目的とKPIを決める
  2. 手元のデータを1つ使って仮説を立てる
  3. 結果を見て、次の改善を考える

このサイクルを回すことで、あなたのマーケティングは“数字に強く”、
“説得力のある”ものへと進化します。