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株式会社REPRESENT(レプリゼント)ブログデータ分析初心者のための指標入門
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2025.9.1
データ分析初心者のための指標入門

はじめに:なぜ「指標」を学ぶ必要があるのか?
「データドリブン」「KPI管理」「CVR改善」など、
マーケティングやビジネスの現場では“数字”に基づいた意思決定が求められます。
しかし、データ分析初心者にとって最大のハードルは
「どの指標を見ればよいか分からない」ことです。
例えば、アクセス数が増えても売上が伸びない、CV数は上がったのにCPAが悪化している……
といったケースは珍しくありません。
つまり “数字をどう読むか” が理解できていないと、分析も改善も方向を誤ってしまうのです。
本記事では、初心者がまず押さえておきたい基本指標を体系的に解説し、
実際の活用方法までをわかりやすく紹介します。
指標の種類を大きく分けると?
指標には大きく分けて次の3つのレイヤーがあります。
- 集客系指標:サイトやアプリにどれだけ人が来たか
- 行動系指標:訪問者がどのような行動をとったか
- 成果系指標:最終的に売上や契約につながったか
この3段階を意識することで「数字を追う順序」が明確になり、改善のヒントが見つけやすくなります。
集客系の基本指標
1. PV(ページビュー)
ページが何回表示されたかを示す指標。サイト全体の人気度を測る基本中の基本です。
2. UU(ユニークユーザー数)
一定期間内に訪問した「人数」。同じ人が何度アクセスしても1人としてカウント。
3. セッション数
ユーザーがサイトに訪れてから離脱するまでを1回とするカウント。広告やSEO施策の成果を測る際に重要。
集客系指標は「施策の露出効果」を測るのに役立ちます。
行動系の基本指標
4. 直帰率(Bounce Rate)
1ページだけ見て離脱した割合。高すぎると「期待した情報が得られなかった」可能性あり。
5. ページ/セッション
1回の訪問で何ページ閲覧されたか。関心の深さを測れる。
6. 平均滞在時間
サイト内にとどまった時間。ユーザーの興味関心度を反映する。
7. エンゲージメント率(GA4)
一定時間以上滞在、スクロール、コンバージョンなど「意味のある行動」をした割合。GA4で重要視される指標。
行動系指標は「ユーザー体験の質」を測るのに役立ちます。
成果系の基本指標
8. CV(コンバージョン数)
商品の購入や資料請求など「目的の行動」が達成された回数。
9. CVR(コンバージョン率)
CV数 ÷ 訪問数。施策の効率を測る最重要指標。
10. CPA(顧客獲得単価)
広告費 ÷ CV数。新規顧客1人を獲得するためにかかった費用。
11. ROAS(広告費用対効果)
広告による売上 ÷ 広告費。投資対効果を測る。
12. LTV(顧客生涯価値)
1人の顧客が生涯でどれだけの利益をもたらすか。サブスクやリピーター戦略に不可欠。
成果系指標は「ビジネス成果」を直接表すもので、KGI(最終目標)に直結します。
指標をどう読み解けばいいのか?
ケース1:アクセスは多いのに売上が少ない
→ 集客系は良好だが、行動系や成果系に課題。
改善策:ランディングページの改善、CTAの明確化。
ケース2:CVRは高いのに広告費が膨らんでいる
→ 成果系は良好だが、CPAが高い。
改善策:広告ターゲティングや入札戦略を見直す。
ケース3:リピーターが少ない
→ CVは取れているがLTVが低い。
改善策:メールマーケティング、定期購入施策、ロイヤルティプログラム。
初心者におすすめのKPI設計ステップ
- 目的を明確にする
(例:新規顧客を増やす、既存顧客の継続率を高める) - 最重要指標(KGI)を設定する
(例:売上、契約数、LTV) - KGIに貢献するKPIを分解する
- CVR
- CPA
- セッション数
- 直帰率 など
- ダッシュボードを作る
GoogleスプレッドシートやLooker Studioを使って、数字を一目で見える化。
分析ツールを活用しよう
初心者でも扱いやすい代表的なツールは以下です。
- Googleアナリティクス4(GA4):アクセス解析の基本。
- Google広告レポート:広告の効果測定。
- Looker Studio:データ可視化ダッシュボード。
- スプレッドシート:簡易集計やグラフ作成に便利。
最初は1〜2ツールに絞って学ぶと挫折しにくいです。
まとめ
- 指標は「集客」「行動」「成果」の3レイヤーで整理する
- PV、UU、セッション数 → 集客の基本
- 直帰率、滞在時間、エンゲージメント率 → 行動の質
- CV、CVR、CPA、ROAS、LTV → 成果の核心
- 大事なのは「数字を並べる」ことではなく、「数字から改善を導く」こと
データ分析初心者は、まずは基本指標を理解し、小さな分析サイクルを回すことから始めましょう。
その積み重ねが、やがて大きなビジネス成果へとつながります。