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株式会社REPRESENT(レプリゼント)ブログノーコードで始めるデータ分析:スプレッドシートで作るKPI管理表
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2025.8.25
ノーコードで始めるデータ分析:スプレッドシートで作るKPI管理表

はじめに:ノーコード時代のデータ分析入門
データ分析というと、「難しいツールが必要」
「プログラミングができないと無理」と思っていませんか?
実は今、ノーコードツールを活用すれば、初心者でも簡単にKPI(重要業績評価指標)を管理し、
業務に活かすことができます。
本記事では、Googleスプレッドシートを使って「KPI管理表」を作成し、
データ分析をスタートする方法を丁寧に解説します。
KPIとは?なぜ管理が重要なのか
KPIの定義と役割
KPI(Key Performance Indicator)とは、目標達成に向けた進捗状況を定量的に示す指標のこと。
たとえば、Webサイト運営であれば「訪問数」「コンバージョン率」「直帰率」などが該当します。
KPIをしっかり管理することで、
- 現状の課題を発見しやすくなる
- チームで同じ方向を向いて行動できる
- 経営層や上司への報告資料にもなる
といった効果があります。
スプレッドシートを活用するメリット
ノーコードツールとして代表的なのが「Googleスプレッドシート」。
表計算ソフトの基本機能に加え、クラウド共有・グラフ表示・関数・連携機能などが充実しており、
以下のようなメリットがあります。
- 無料で使える(GoogleアカウントさえあればOK)
- リアルタイムで共有・共同編集可能
- 関数やフィルターで動的な分析が可能
- Looker StudioやGA4とも連携可能
実例:KPI管理表の作成ステップ
ここからは、実際に「スプレッドシートでKPI管理表を作る」プロセスを5ステップで解説します。
STEP1:KPIを明確にする
まず最初に行うのは、追いたいKPIの明確化です。
例
KPIカテゴリ | 指標項目 |
---|---|
集客 | サイト訪問数、広告クリック数 |
行動 | ページ滞在時間、回遊ページ数 |
成果 | コンバージョン率、売上額 |
目標(KGI)と紐づく指標を選ぶことが重要です。
STEP2:月別・週別のシートを用意
1つのファイル内に「月次データ」「週次データ」などのタブを用意しておくと、
比較・推移分析がしやすくなります。
例
月次データ
:各月の合計数値や前年比週次データ
:週ごとの細かい動向
STEP3:自動計算用の関数を入れる
たとえば、コンバージョン率(CVR)を自動で計算するには、以下のような式を使います
=IF(B2=0, 0, C2/B2)
B列:訪問数、C列:コンバージョン数
➡ CVR(%)が自動で算出されるようになります。
STEP4:グラフで可視化する
数値だけだと直感的に理解しづらいので、棒グラフや折れ線グラフを活用して視覚的に把握できるようにしましょう。
- 集客の推移 → 折れ線グラフ
- 成果比較 → 棒グラフ
- 目標進捗 → ゲージチャート(アドオン使用)
STEP5:共有と振り返り用にまとめる
- チームや上司に共有する用に「ダッシュボード風」に整えたシートを1枚作成
- 前月比・前週比などのメモ欄やコメントも入れておくと親切
KPI管理表テンプレート例(サンプル構造)
月 | 訪問数 | コンバージョン数 | CVR | 売上 | CPC | ROAS |
---|---|---|---|---|---|---|
1月 | 3,200 | 96 | 3.0% | ¥480,000 | ¥120 | 500% |
2月 | 3,800 | 114 | 3.0% | ¥570,000 | ¥130 | 438% |
➡ 関数で自動計算:CVR = コンバージョン数 ÷ 訪問数、ROAS = 売上 ÷ 広告費
よくある質問(FAQ)
Q1. エクセルではダメなんですか?
→ もちろんOKですが、Googleスプレッドシートはクラウド共有・更新がしやすい、無料、API連携ができる点でマーケティング業務に向いています。
Q2. スプレッドシートだけで分析できる?
→ 小規模なKPIやチームであれば十分可能です。GA4や広告管理ツールと連携すれば、より高精度の分析もできます。
Q3. データが多くなって管理が難しくなったら?
→ Looker StudioやGoogle BigQueryなどのBIツールと連携すれば、より高度な集計・可視化が可能です。
おわりに:まずは1つのKPIから始めてみよう
ノーコードでも、データ分析とKPI管理は今すぐ始められる時代です。
いきなり難しいBIツールやSQLに手を出さず、
まずは身近なスプレッドシートで1つのKPIを見える化することからスタートしてみてください。
継続的に運用することで、「数値に基づいた判断力」が身につき、
業務の改善速度も上がっていくはずです。