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株式会社REPRESENT(レプリゼント)ブログ効率が悪い勉強法を“無意識に選んでしまう”心理とは?―頑張っているのに伸びない人が見落としていること
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2025.12.24
効率が悪い勉強法を“無意識に選んでしまう”心理とは?―頑張っているのに伸びない人が見落としていること
「ちゃんと勉強しているのに成果が出ない」
・毎日机に向かっている
・時間もそれなりに使っている
・ノートもまとめている
それなのに、
- なかなか覚えられない
- 実力が上がっている実感がない
- 成果が出る人と差が開いていく
こう感じたことはありませんか?
多くの人はこのとき、
「もっと効率のいい勉強法を探さなきゃ」
「自分に合った方法がまだ見つかっていない」
と考えます。
ですが実は問題はそこではありません。
人は、効率が悪いと分かっていても、
“心理的に楽な勉強法”を無意識に選んでしまうのです。
この記事では、
- なぜ人は非効率な勉強法を選ぶのか
- その裏にある心理メカニズム
- 効率のいい学習に切り替えるための考え方
を、わかりやすく解説します。
人は「効率」より「安心」を優先する
まず大前提として、人の脳は
成果が出るかどうかより、不安が少ないかどうかを重視する
という性質を持っています。
そのため勉強においても、
- 難しい
- 間違えそう
- できなさそう
と感じる方法より、
- 慣れている
- 失敗しにくい
- 安心感がある
方法を、無意識に選びます。
これが、効率が悪い勉強法を選んでしまう第一の理由です。
「やっている感」が強いほど、脳は満足する
効率が悪い勉強法の多くには、共通点があります。
「やっている感」が強い
たとえば、
- きれいにノートをまとめる
- マーカーで色分けする
- 教科書を何度も読み返す
これらは成果に直結しにくい一方で、
- 視覚的に分かりやすい
- 作業量が多い
- 努力している気分になる
という特徴があります。
心理学ではこれを
流暢性の錯覚と呼びます。
スムーズにできる
→ 理解できている
→ 成果が出ているはず
という錯覚です。
実際には、「思い出す力」「使う力」はほとんど鍛えられていません。
人は「失敗しない学習」を選びやすい
効率のいい勉強法には、ある共通点があります。
それは、
- 間違える
- 思い出せない
- できなさを実感する
という、不快な体験が含まれることです。
例
- 問題演習
- 白紙からのアウトプット
- 人に説明する
これらは、記憶定着には非常に効果的ですが、
同時に自分の未熟さを突きつけてきます。
脳はこの不快感を避けるために、
「もっと安全な方法にしよう」
と判断し、読み返し・書き写し・まとめ作業に逃げます。
効率が悪い勉強法にハマる人ほど真面目
ここで重要な視点があります。
効率が悪い勉強法を選んでしまう人は、
決してサボっていません。
むしろ、
- 真面目
- 努力家
- 手を抜くことに罪悪感がある
こういう人ほど、
- たくさん書く
- 長時間やる
- 目に見える努力を積む
という行動を選びがちです。
結果として、
努力量は多いのに、成果が出にくい
という状態に陥ります。
「効率がいい=楽」という誤解
多くの人は、無意識にこう考えています。
効率のいい勉強法 = 楽にできる方法
これは大きな誤解です。
実際は、
- 効率がいい方法ほど、最初はキツい
- 効率が悪い方法ほど、今は楽
という関係があります。
なぜなら、
効率のいい勉強法は脳に負荷をかけるからです。
- 思い出す
- 考える
- 間違える
これらはすべて、脳にとってエネルギー消費が大きい。
だからこそ、無意識に避けられやすいのです。
効率が悪い勉強法を選ばせる代表的な心理3つ
① 安心したい心理
「できている感じ」が欲しい
→ 読み返し・まとめ作業へ
② 自己否定を避けたい心理
「できない自分」を見たくない
→ アウトプットを避ける
③ 努力を可視化したい心理
「頑張っている証拠」が欲しい
→ 量を増やす
これらはすべて自然な反応です。
無意識の選択を変えるために必要な視点
効率の悪い勉強法から抜け出すために、
最も大切なのはこの考え方です。
「気持ちいい勉強」と「伸びる勉強」は違う
もし今の勉強が、
- ずっと同じ作業
- 安心感しかない
- 間違えることがない
なら、それは「伸びにくいサイン」かもしれません。
効率のいい学習に切り替える小さな一歩
いきなり全部変える必要はありません。
まずは、これだけでOKです。
- ノートを閉じて思い出す
- 1問だけ解いてみる
- 自分の言葉で説明してみる
「不安だけど、効果がありそうなこと」を
ほんの少し混ぜる。
それだけで、学習の質は変わります。
効率が悪い勉強法を選んでしまう自分を責めなくていい
最後に、これだけは伝えたいことです。
効率が悪い勉強法を選んでしまうのは、
- 意志が弱いから
- センスがないから
ではありません。
人間の脳の仕組みとして、そうなりやすいだけ
気づけた時点で、あなたはもう一歩前に進んでいます。
まとめ:勉強法を選んでいるのは「理性」じゃない
最後にまとめます。
- 人は効率より安心を選ぶ
- やっている感が強い方法に流れやすい
- 失敗を避けると伸びにくい
- 効率のいい学習は不快感を伴う
- 小さくアウトプットを混ぜるだけで変わる
キャッチコピー
効率が悪い勉強法を選んでしまうのは、
サボりじゃない。
脳が「安心」を選んでいるだけ。
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