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2025.8.21

図で理解する「カスタマージャーニー」と数字の関係〜データで顧客行動を読み解く方法〜

はじめに:カスタマージャーニーを数字で語れるようになる重要性

多くの企業がマーケティング活動で「カスタマージャーニー」という言葉を耳にしますが、
それを数字で説明できる人は意外と少ないものです。
カスタマージャーニーは「顧客が商品やサービスを認知してから購入、
さらに継続利用に至るまでの一連の流れ」を示すフレームワークです。
このプロセスを単なる概念として捉えるのではなく、各段階の数字(KPI)
と結びつけて分析することで、改善すべきポイントや優先順位が明確になります。

例えば「広告費を増やしているのに売上が伸びない」という状況でも、
どのフェーズにボトルネックがあるのかを数字で特定できれば、闇雲な予算投下を避けられます。

カスタマージャーニーの基本構造

カスタマージャーニーは一般的に以下の5つのフェーズに分けられます。

  1. 認知(Awareness)
    商品・サービスの存在を知ってもらう段階。広告、SNS投稿、口コミなどが主要な接点です。
  2. 興味(Interest)
    顧客が詳細を知りたいと思う段階。ウェブサイト訪問、メルマガ登録、資料ダウンロードなどが発生します。
  3. 比較検討(Consideration)
    他社と比較し、自分に合っているかを判断する段階。事例ページ、FAQ、価格表などが活躍します。
  4. 購入(Purchase)
    最終的に申し込みや購入を決断する段階。ECサイトのカート、申込フォームが該当します。
  5. 継続利用(Retention)
    リピート購入や契約更新、ファン化へとつながる段階。アフターフォロー、会員制度、アップセル施策などが含まれます。

各フェーズで見るべき指標(KPI例)

認知フェーズ

  • インプレッション数(IMP):広告や投稿が表示された回数
  • リーチ数:ユニークな閲覧者数
  • 広告CTR(クリック率):広告やリンクがクリックされた割合

興味フェーズ

  • ページ滞在時間
  • ページ/セッション
  • スクロール率
  • 資料DL数やメルマガ登録率

比較検討フェーズ

  • CVR(コンバージョン率)
  • フォーム離脱率
  • 商品詳細ページ閲覧数

購入フェーズ

  • CPA(顧客獲得単価)
  • ROAS(広告費用対効果)
  • 平均注文額

継続利用フェーズ

  • LTV(顧客生涯価値)
  • リピート率
  • チャーン率(解約率)

数字のつながりを“図”で理解する

カスタマージャーニーを数字で理解するには、KPIツリーとして可視化するのが効果的です。

売上 = 購入数 × 平均購入単価
購入数 = セッション数 × CVR
セッション数 = インプレッション数 × CTR

このように各指標を因果関係で結びつけると、
例えばCTRが落ちると結果的に売上が減ることが一目瞭然です。
また、CVRが上がってもセッション数が減れば売上は伸びません。
この「数字同士の連鎖」を図で整理すると、施策の優先順位がはっきりします。

実例:データで改善したカスタマージャーニー

Before

あるBtoBサービス企業では、広告クリック数は順調でもCVRが1.2%と低迷。
比較検討フェーズの資料請求フォームが長く、離脱率が高いことがデータから判明しました。

After

フォーム項目を半分に削減し、入力補助を導入。結果、CVRは1.2%→2.1%に改善。
さらにLTVも契約更新率アップで1.3倍に伸びました。

ポイント:数字をフェーズ別に分解して見ることで、改善すべき箇所が明確になった事例です。

数字活用の落とし穴

  • 単一指標に依存:CVRだけで判断すると、集客数が減っている事実を見逃すことがあります。
  • 短期的な数値変動に過剰反応:施策の影響が出るまでには時間差がある場合も多いです。
  • 定性データ軽視:数字の背景にある顧客心理や行動理由を把握しないと、本質的な改善になりません。

まとめと次のアクション

  • 自社のカスタマージャーニーを図で可視化
  • 各フェーズにKPIを設定
  • 月1回は数字の変化と顧客行動を照らし合わせて改善策を検討

「数字で顧客行動を語れる」ようになれば、施策の根拠が明確になり、
チーム全体で同じ方向を向けます。

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