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2025.6.19

口コミマーケティングを加速させるUGC活用フレームワーク:自発的に語られるブランドへ

「このコスメ、SNSで話題になってる」
「知人がシェアしていたから買ってみた」

いまや、企業がいくら広告で語っても、本当の購買行動を左右するのは“他者の声”です。
特にZ世代・ミレニアル世代を中心に、
UGC(User Generated Content)=ユーザー投稿コンテンツの影響力は広告以上になりつつあります。

本記事では、UGCを体系的に活用し、口コミマーケティングを加速させる
「4フェーズ・フレームワーク」
を具体事例を交えて解説します。

なぜUGCが口コミマーケティングの鍵なのか?

UGCとは?

ユーザーが自発的に作成・発信するコンテンツ。
写真・動画・レビュー・投稿・ハッシュタグ・ストーリー・YouTubeなど、媒体は多岐にわたります。

信頼性の高さが決め手

種類信頼度
広告(企業発信)低い
オウンドメディア中程度
UGC(第三者発信)圧倒的に高い

Nielsen調査では「購入の意思決定に最も影響を与えるのは“他者の推奨”」
という結果が複数報告されています。

広告より拡散されやすい

  • 投稿→共感→保存・シェア→再投稿のループが生まれる
  • “口コミの連鎖”が自然に起こるため、広告コストを抑えつつリーチ拡大が可能

UGC活用を体系化する「4フェーズ・フレームワーク」

フェーズ1:UGC創出の“きっかけ”を設計する

いくら良い商品でも、投稿する理由がなければユーザーは動かない
UGC創出の起点を意図的に設計することが最初のステップです。

主な施策例:

  • SNSハッシュタグキャンペーン(例:「#私の推しコーデ」など)
  • 商品パッケージに「投稿してね」印刷
  • 店舗・ECで購入後、レビュー投稿特典
  • ARフィルターやテンプレート提供

投稿のしやすさ × やる理由(メリット)が鍵

フェーズ2:UGCを“可視化”して連鎖させる

せっかく生まれたUGCも、見られなければ効果を持たない
ブランド側がUGCを“拾い”、再可視化して“連鎖”を生む必要があります。

可視化施策例

  • 公式SNSでのリポスト・引用RT
  • ECサイトの商品ページにレビュー・投稿ギャラリー設置
  • Instagramのストーリーズハイライトにまとめ表示
  • 店舗でデジタルサイネージとして展示

「自分の投稿が紹介されるかも」という期待が次の投稿を生む

フェーズ3:UGCから“信頼”と“購入”へ接続する

UGCはただの話題づくりではなく、CVに繋がる導線を設計することで効果が最大化します。

施策例

  • 投稿から直接購入できる「Shop Now」ボタン設置(Instagramショッピング等)
  • レビューコンテンツをLPに反映しA/Bテストで効果測定
  • 「〇人に選ばれた人気商品」などUGC集計データを活用した広告クリエイティブ

「他人の声」を“数値”や“ストーリー”として再編集することで説得力が増す

フェーズ4:UGC投稿者を“ブランドアンバサダー化”する

一度投稿した人は、再度投稿しやすく、ファン化もしやすい
単なる投稿者を、自発的に語り続ける味方(アンバサダー)へ育成します。

育成ステップ例

  • 投稿者へDMでお礼+割引クーポン進呈
  • 投稿者だけが参加できる限定キャンペーン
  • 投稿数・反応率に応じた“UGCランキング”や表彰制度

UGC投稿者の“モチベーション継続設計”が、長期的UGC循環を生む

成功事例に学ぶ:UGCの力でブランドを動かした企業たち

ロクシタンジャポン(コスメ)

  • 「#ロクシタンハンドケア部」キャンペーンを展開
  • ユーザー参加型で「日常使い」を可視化
  • ハッシュタグ経由投稿が15,000件以上
  • UGC由来のLP導入でCVRが1.6倍に改善

GU(ファッション)

  • Instagramでユーザー投稿を公式アカウントが積極的にリポスト
  • 店頭POPやアプリ内での「スタッフコーディネート×UGC」連動
  • UGC活用型投稿が他の投稿に比べてエンゲージメント2倍

ReFa(美容機器)

  • 「#ReFaタイム」など生活に溶け込んだ投稿促進
  • ブランド側が公式ARフィルターを提供しUGC創出を後押し
  • 動画×タグ投稿によってZ世代リーチが前年比1.8倍

UGC施策を成功させる5つのポイント

① 投稿しやすいテーマ・文脈をつくる

  • 「かわいく撮ってもらう」から「ありのままを投稿できる」へ
  • “共感性”と“投稿ハードルの低さ”の両立を意識

② 「誰かの声」を見える化してから信頼形成へ

  • 投稿数だけでなく、具体的な中身(エピソード/写真/比較)の活用が重要

③ フィードバックループをつくる

  • 投稿 → リアクション(公式コメント/リポスト)→ 再投稿の循環を設計

④ フェイクレビューや過剰演出を避ける

  • リアルな体験ベースでのUGC促進が、長期的信頼構築につながる

⑤ 社内に「UGC担当者」を設ける

  • 投稿監視、アーカイブ、引用可否チェック、リポスト対応などを一元管理
  • スピーディな反応がUGC活性化に繋がる

UGC施策の効果測定指標(KPI)

指標内容
投稿数(UGC件数)キャンペーン/期間ごとの生成数
UGC経由のCV数EC・LPへのクリック、購入
エンゲージメント率UGCに対するいいね・コメント・保存数
シェア数/拡散率ハッシュタグ経由の波及効果
投稿者再参加率継続投稿ユーザーの割合(アンバサダー化)

まとめ:UGCは「顧客の声」ではなく「ブランドの資産」へ進化する

UGCは、ユーザーの一時的な投稿ではなく、ブランドの共創者として顧客が自ら参加するマーケティングの中心的存在です。

  • 発生させる
  • 拾って見せる
  • 信頼に変える
  • 仲間として育てる

この4ステップを軸にしたUGC活用フレームワークを構築することで、広告費を抑えながら、
持続的に“語られるブランド”を実現できます。

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